若年者の定着とキャリア形成に資するセミナー報告書

~ 定着の鍵は関係づくりにある ~
10月22日に開催したセミナーの報告書を作成いたしました。
報告書をまとめる中で、本セミナーが一定の成果を上げたことを改めて実感いたしました。
ご協力くださった事業所の皆様、参加者の皆様、
そして講師の國広 望さんに、心より感謝申し上げます。

報告書(若年者の定着とキャリア形成セミナー)
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〜仕事が続く・人とつながる“ちょうどいい関係”を考える〜

今年は、このセミナーに力を入れました
事業所に協力いただいたアンケートに集計、セミナー企画から募集
そしていよいよ明日、そのセミナーが開催されます
12事業所から24名参加いただきます
事業所の貴重な時間をお借りしている緊張感も持っていますがそれ以上にワクワクしています
さぁどんなセミナーになりますか
5か月掛けた一つのプロジェクトの終着点です

定着及びキャリア形成セミナーチラシ

定着のカギは〇〇にある

地元事業所に勤務する若年層を対象に、「職場での働きやすさや定着に関する意見」を伺うアンケートを実施しました。
地元の事業所に大変ご協力を頂き、約100件もの貴重な意見を頂けたところです

今回のアンケート結果を整理したところ、若者が職場に求めることや、事業所側の意見が浮かび上がりました。これを踏まえ、
「仕事が続く・人とつながる“ちょうどいい関係”を考える」
セミナーを実施することにいたしました


本セミナーでは、知識を一方的に伝える場ではなく、参加者自身が「語る・聴く」ことを通して自分の意識に気づき、他者との関わりの中で自分にできることを確認する機会を提供します。講師には、若年者が孤立しないような関係づくりの手法を取り入れながら進行していただく予定です。
また、ランチミーティングを取り入れることで、リラックスした雰囲気の中で自然な交流が生まれ、地域の若手同士や事業所間の新たなネットワークづくりにもつながることを期待しています。

対象は、美祢市に事業所を置く事業者で概ね40才未満の若年層と、若手社員の育成に関わっている担当者及び管理者です
お気軽にお問い合わせください

定着及びキャリア形成セミナーチラシ

若手社員の定着支援に向けた意識と働き方に関する調査

カテゴリー美祢就職相談室

市内の事業所にご協力をいただき、10代から概ね40才までの若手社員を対象に意識調査をお願いしたところ94件の貴重な意見をいただくことが出来ました
調査方法はWEBによるアンケートで実施しました
年齢別では、10代(5名)20代(46名)30代(43名)となっており、
業種分類では、現業職(54名)間接部門(21名)専門職(19名)となっています
調査結果の一部を共有したいと思います

■若手社員が感じる働きやすさ、働きにくさ
(上段 働きやすさ、下段 働きにくさ)

■上司先輩との相談体制と定着の関係

■キャリアの相談体制と成長実感の関係

今回の調査を経て、キャリアコンサルタントとして、本調査を通して認識が変わったのは「若手層は職場に深い人間関係を求めていない」という従来の見方が誤りであったということです
もちろん、給与や休暇の取りやすさといった制度面も重要ですが、「相談できる人がいない」「自分だけが悩んでいる気がする」といった孤立感は、離職を促す要因になり得る可能性がある

もう一つ重要な視点として捉えているのが、若手社員自身による「自己開示」と「フィードバックを受け取る姿勢」です。
自分の気持ちが楽になるようなコミュニケーションの取り方を考え、自らの課題として向き合うことが、安定した人間関係の構築につながると考えています。
美祢就職相談室としては、この結果をもとに若手社員のための「本音で語る・考える」参加型セミナー』を開催予定です

変わりつつある若年正社員のキャリア意識

カテゴリー美祢就職相談室

独立行政法人労働政策研究・研修機構出典

「若者の離職の何が変わり、何が変わっていないのか──離職理由に見る男女差」の調査によると、新卒就職正社員が初職を離職した理由について、全17項目のうち上位5項目を男女別に示したものが以下の表です

男性順位(割合)女性順位(割合)
キャリアアップするため1位(27.3%)肉体的・精神的に健康を損ねたため1位(31.8%)
人間関係がよくなかったため2位(25.3%)人間関係がよくなかったため2位(31.2%)
賃金の条件がよくなかったため3位(22.4%)労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため3位(27.0%)
労働時間・休日・休暇の条件がよくなかったため4位(22.2%)仕事が上手くできず自信を失ったため4位(20.9%)
肉体的・精神的に健康を損ねたため5位(21.8%)賃金の条件がよくなかったため5位(19.3%)

労働条件や職場環境の整備・改善が、若者の職場定着において引き続き最も重要な課題であり、この傾向は過去3回の調査すべてに共通していると解説があります
また、以下のように解説がしてあります
女性正社員は男性正社員に比べ、ネガティブな理由で離職する傾向が依然として強い。ただし、女性正社員の離職理由にも変化は見られる。2018年の第2回調査で女性正社員の離職理由の1位であった「結婚・出産のため」は、今回の調査では8位にとどまっており、結婚や出産を理由とした離職が減少していることがわかる。れは、若年女性正社員が結婚・出産後も離職せずにキャリアを継続するようになってきていることを示している。と続いています
今年美祢就職相談室でも若年者の定着に関するアンケートを取る予定にしています
若年者の思いがこちらに伝わり、ネガティブな理由での退職が低下するような施策を打てたらと考えています。

若年者の初職における経験と若年正社員の離職状況

カテゴリー美祢就職相談室

独立行政法人労働政策研究・研修機構出典
「第3回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査」
(回収目標数8,072、回収有効票7,994)

独立行政法人労働政策研究・研修機構が―第3回若年者の能力開発と職場への定着に関する調査―を発表しました「主な事実発見」として以下の3点を発表されています
1)初職が非正社員であった若者は、正社員であった若者と比較して職場での教育訓練や組織へのエンゲージメントが不足しており、長期間勤続しても成長につながりにくいことに加え、仕事の悩みの相談相手にも乏しい傾向にある。一方で、初職が正社員の若者は非正社員の若者より職場トラブルを経験した者が多い。特に女性正社員にとって、職場が働きづらさや負担感を感じやすいものであり、勤続に伴い家庭責任との両立が障壁となるなど、長期勤続しやすい環境が十分に整っていないことがうかがえる。
2)第2回調査と比べた場合新卒就職正社員の就職後3年以内離職率は、専門・高専・短大卒の男性を除くと長期的には低下傾向にある。一方で感染症拡大が始まった2020年春以降に卒業した世代では、初職入職直後に歓迎会など職場の仲間として受け入れられた実感を得る機会や対面で教育訓練を受ける機会が不足していることや、初任給額が上昇傾向にあることが、今後の離職傾向に影響をもたらす可能性がある
3)卒業後初めて就いた仕事(初職)が正社員であった若者を、調査時点までに離職した人と勤続している人とに分けて初職の特徴を比較した。離職者の初職は教育訓練や職場コミュニケーションに乏しく、法令倫理違反や短期間に大量の離職が発生する傾向がみられた。さらに長時間労働者の比率が高く給与額も低い。様々な職場トラブルが発生する傾向もみられた。これらの特徴は第2回調査でもみられた。一方で、第2回調査では女性にだけみられた、人手不足で業務がまわらない・休みをとれない状況が離職につながる傾向が本調査では男性にも確認されるようになった。

調査のロット数も多く、なるほどなと思って読みました
ただ一つ気になるのは、会社に依拠するのではなく自らが学ぶ時代になっているのではないかという点です。しかしこれはすごく難しいことだと考えています
今は「VUCAの時代」と言われますつまりは「将来の予測が困難で、物事の不確実性が高い時代」だということです
だから余計自分の選択が必要になってくると思います
「就社」ではなく「就職」
社名、給料、役職などに就くのでなく
自分の価値観(大切にしたいこと)に応じた仕事に就く
そのためにはやはり自分を知ることが大切だと考えています

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適職

カテゴリー美祢就職相談室

ここ最近、若年層からの転職相談が増えています。
相談内容として多く聞かれるのは、以下のような悩みです。
・自分に合った仕事がわからない
・自分が何に向いているのかがわからない
・仕事を趣味にするつもりはないが何を基準に選べばいいかわからない



適職・・・その人の能力や性格、興味、価値観に適した職業を指します
天職・・・自分の性質や価値観に深く合致し、強い使命感や生きがいを感じられる職業を指します。



天職を探すのではなくて適職を探す
そのためにはこれまでの仕事の振り返り、仕事を通して成長したことなどの棚卸をしたり、次の仕事で大切なのは働く時間なのか、働く場所なのか、屋外か屋内か、給与はいくら必要なのか整理したり
働く価値観を探していけると適職を考えやすくなると思います
そして10年後にどのような自分になっていたいか想像できると良いと思います

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若手従業員向けの研修会を開催しました

10月16日(水)に「自分らしく働くためのキャリアデザイン」をテーマにしたコミュニケーション研修会を開催しました

企画段階では、市内の事業所に「どのような研修があれば従業員を参加させたいか」など従業員研修についてアンケートを取らせていただき、約40社から回答を受けました

アンケートでは、「新入社員や若手社員に社会人基礎力を身につけてほしい」「事業所同士の交流の場がない」という声が多くありました

それらの結果を受けて今回は、「自分らしく働く」をテーマとして参加者の皆さんがご自身のキャリアを考え、どのように働くかを話していただく機会にしたいと思い、若手従業員に向けたコミュニケーション力向上を目的にした『従業員研修会&交流会』としました

チラシ_研修会&交流会

日頃相談室では20代の方と接する機会が少なく、その世代の方々が何をどのように感じるのか、どう表現するのか楽しみにその日を迎え、当日は20代~30代前半の14名にご参加いただきました

会社や上司からの指示で参加された方も多くありましたが、それぞれが「コミュニケーション力をあげたい」「キャリアについて考えたい」「同世代の方となかよくなりたい」と目的をもって受講してくださいました

普段から学生支援や若い世代との交流が多い講師のキャリアデザイン講座は、時代の変化による働き方や価値観の違いについて知り、その変化する時代の中でどのように感じどう動くかを考える機会になったようです

また後半はそれぞれが10年後の姿をイメージして、グループで話し合うワークショップをしましたが「働くこと」「仕事」「キャリア」について、これまで考える機会がなかったという方が大半で、なかなか難しいテーマだったという声も多くありました

キャリアコンサルタントとしては、もっと若い世代から「キャリア」について考える場所をつくれるといいな、という期待や課題も感じられる機会となりました

『交流会』という意味では、少し物足りなさを感じた参加者もあったようですが、そこは次への反省とし、コミュニケーションの基本となる「自分を知る」「相手を知る」機会をこれからもつくっていきたいと思いました

みなさんも「〇年後の自分」をイメージしてみてください!

どんな姿を目指すのか、何ができる自分なのか、どんな環境にいるのか、、、その姿や環境を想像して、今何をするのか、どんな働き方を選択するのか、少しずつ見えてくるものがありませんか!

3月はサル!

カテゴリー美祢就職相談室

いやはや、3月に入って一度もコラムを書いていないじゃないですか
1月は行く、2月は逃げる、3月は去るとはよく言ったものです

この春卒業し新たな道を進む皆様おめでとうございます
生徒や学生から社会人になる人も多いことでしょう
1990年代後半〜2010年に生まれた人は「Z世代」と言われるそうです
放送中の「不適切にもほどがある」を見ていると昭和と令和の差がよくわかりますね
お互い理解しないといけないのでしょうね

先日こんなメッセージをいただきました
一昔前では、「一を言って十を知る」「技術は、見て盗め」「背中で語る」なんて
言葉もありましたが 今の令和の時代にはそのような事は通用しないのかもしれません。
懇切丁寧にとか、若年層の目線に立ってとか…叱って育てる時代ではなく、褒めて育てる時代ですからね。常に「昭和」ではなく、今は「令和」、令和スタンダードとは何かを模索しながら毎日を過ごしています。

年齢の壁・知識の壁・世代の壁・習慣の壁を埋めるのはやはり対話ではないでしょうか
新生活を始められる皆様のいいスタートを願っています

親の気持ち・子の気持ち

カテゴリー美祢就職相談室

相談室には親子で来られる方もいらっしゃいます
時には、ここでバトルになることも
相談者の若年者(子)の話しをゆっくり聞いていると
その子なりにいろいろ考えていることがあります
でもこれがなかなか聞けないのが親子関係
親としてしっかりしなきゃって
子どもに教えてやらなきゃって考えてしまうのかな

確かに経験は不足している、親の定規で図るとずれている気がすると思います
早くしっかりしてほしいと思いますよね
ただ客観的に話しを聞いていると
子どものため?
自分(親)のため?
と考えさせられます
親の役割は「子どもを信じて待つ」が必要なこともある
そして待つ自分のことも、信じてあげる
家庭は一番小さい社会、それだけに多くのことが起こりますね
完璧な親も完璧な子どももいない
そう思って深呼吸してみてはどうでしょうか