山口県の最低賃金
山口地方最低賃金審議会は、山口労働局長に対し、山口県最低賃金を64円引き上げ、時間額1,043円に改正し、その効力発生日を令和7年10月16日とするよう答申を行いました。
今回の引上げ額64円は、令和6年8月4日に中央最低賃金審議会から示された目安額(63円)に1円を上乗せしたものです。すでに報道でも取り上げられていますね。では、この数年間の最低賃金の推移を振り返ってみましょう。
令和3年から令和7年までの上昇率は21.7%。金額にして5年間で186円の上昇です。フルタイム労働に換算すると、1日あたり約1,488円、1か月ではおよそ3万円の増収となります。
一方で、社会保険料の事業主負担を加味すれば、企業側の負担は1か月あたり約3万5千円増えたことになります。こうしてみると、物価上昇が進むのも当然の流れとも言えるでしょう。
では、従業員の働き方はこのままで良いのか。最低賃金が上がり続ける中で、企業には生産性の向上や人材育成、柔軟な働き方の導入がより一層求められます。働く側にとっても、スキルアップや多様な働き方への対応が不可欠となりそうです。


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